『メタ認知の教育学』

【隅から隅まで役立ちそうです】

メタ認知の教育学――生きる力を育む創造的数学力

メタ認知の教育学――生きる力を育む創造的数学力

 

メタ認知の定義から始まって,古今東西の教授法との比較・分析,いくつかのモデルのエビデンスを示しながら,メタ認知教授法の効果的な活用のポイントをまとめている。翻訳も読みやすい。OECD教育研究革新センター著。あ,サブタイトルは「生きる力を育む創造的数学力」なので,中身は数学教育です。

メタ認知教授法と他の教授法(協働学習など)との組み合わせの成果などを定量的に分析しているところがエビデンスが目に見えて面白い。スキルや具体的な問いかけのことばも載っていて,フレームとしてだけではなく具体的に落とし込むのもすぐできそう。

メタ認知教授法も提唱者によっていくつかポイントに違いがある。

IMPROVE(導入,メタ認知,実践,評価,習得,証明,進化)モデルと自己への4つのメタ認知的問いかけ(理解に対する問い,関連に関する問い,方略に関する問い,振り返りに関する問い)

数学的問題解決のシンガポール・モデル

まだまだ参考になることがたくさんあります。コラムもよいです。毎回メタ認知的問いかけを行っていくこと。メタ認知的方略を意識しながら使えると効果的だと思う。